Ref.7000 QPE 90 "Complication"

1990年代製のフランクミュラー Ref.7000 QPE 90が入荷しました。
 

1992年に自身の名をブランド名に冠しスタートした「フランクミュラー」。同年に初の腕時計コレクションを発表以来、その独創的な世界観から今日でも多くの時計愛好家をファンに持ちます。その数多くのコレクションの中でも今回の個体は、90年代に製造された初期作として愛好家垂涎の一本となります。
フランク・ミュラー氏は自らのブランド発足前にアンティークウオッチの修復に携わっていたことが知られていますが、初期の作品には、それらから着想を得たであろう機構やデザインが随所に見られます。

ダイヤルの12時位置には、閏年の判別も可能な月次カレンダーと3時位置にはムーンフェイズ、6時位置には24時間表記も付く曜日カレンダー。そして9時位置の月表示は、始点から終点まで針が進んだら再び始点に針が戻る機能であるレトログラード（フランス語で逆行）と珍しい近時差表示も備わっています。それらに加え自動巻きクロノグラフにパーペチュアル機能と、数多くの複雑機構を搭載し、まさに「コンプリケーション」の名に相応しいモデルです。ケースもベゼルが広くとられ、風防からベゼル、ケース、裏ブタまでが連動して美しい曲線を描いており、古き良き懐中時計にも通ずるような重厚かつ優美な雰囲気です。大振りなラグも程よいアクセントを効かせており、重厚な飾りネジといった同ブランドらしい個性的なデザインも見て取れます。また、ケースにシリアルナンバーが刻まれることが多いのも年式が浅めなヴィンテージウォッチならではの嬉しい点です。特に今回のシリアルは「No.1」ですので、当たり番号として大いに所有欲を満たしてくれるでしょう。
裏蓋がシースルーバックの為に、仕上げが美しい自社製の自動巻きムーブメントを目視でも楽しむことができます。特に、プラチナ製の迫力あるローターには美しいエングレービングが施されています。当時オプションとして選べた仕様で、職人が1点1点手作業にて行っており、確かな技術力があってこその仕様となっています。

思わず目が惹かれるデザインと数々の複雑機構は、古典的なスタイルを重んじつつ、唯一無二と言えるユニークさと確かな技術力が存分に表現されたものと言えるでしょう。独創的な美意識と卓越した技術で、美しくも洗練された雰囲気の90年代製のフランクミュラー Ref.7000 QPE 90。
是非、この機会にご検討ください。